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不動産の相続登記②

代表の村井です。

前回に引き続き相続登記のお話ですが、今回は「相続人申告登記の創設」についてです。

 

現行制度のまま相続登記を義務付けると、相続登記の期限内に遺産分割がまとまらない場合は、まず期限内に相続登記を行い、遺産分割が成立した後に改めて遺産分割登記をしなければ過料が課されることとなります。

このように相続登記の手続きを2回するのは大変なため、新たに「相続人申告登記」が創設されました。令和6年4月1日から施行されます。

 

この制度では、相続人が登記簿上の所有者に相続が発生したこと、自身が法定相続人であることを法務局に申し出ることで、相続登記の申請義務を履行したとみなされます。

 

通常の相続登記とは違って相続人申告登記は所有権が被相続人から申出人に移転したことを公示するものではなく、あくまで、登記名義人が死亡した事とその法定相続人を公示するに過ぎないという事です。そのため、相続人が複数いる場合でも持分割合も登記されることはありません。あくまでも簡易・報告的な登記です。ただ、これをしておくことで過料が課されることはなくなります。

最終的には改めて本来の相続登記を行うことで権利関係が公示されることとなります。

 

結局2回手続きがいるのであればあまり変わらないと思うかもしれませんが、必要書類が簡素化されたり費用面でも登録免許税が非課税となったり負担軽減が図られています。

 

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